FMエアチェックのすすめ
しかし「家宝にする」と意気込んでいたテープはいったいどこに行ってしまったのだろう・・・?(苦笑)
高校を卒業するまでは大阪の高層マンションに暮らしていたおかげでFM放送の受信感度も良好。室内に吊るした二素子のアンテナでほとんどノイズも無く受信出来ておりました。その当時使用していたAIWAの安物ステレオラジカセでも、比較的良い音質で録音出来たことが思い出されます。当時はクラシック音楽と並んで映画音楽やフォークソングも大好きでしたから、録音したテープはいつの間にか膨大な数になりました。
ところが高校を卒業し、関東の地方都市に移り住んでからはFMエアチェックをパタリと止めてしまいました。当時私が一人暮らししていた四畳半のアパートでは何故かFM放送の受信状態が非常に悪かったのです。室内に二素子のアンテナをぶら下げてみても一向に改善されず、いっそのこと八素子ぐらいの大きなアンテナを室内に設置しようかなどと血迷ったことを考えましたが(←ホント、バカですね)四畳半のアパートではそれも叶わず、ついにFM放送からは遠ざかることとなりました。またその当時レンタルレコードなんてものが流行り始めていましたから、安易にそちらに流れてしまったのもFM放送離れに拍車をかける結果になったと思います。
それから十数年たったある日、ふとFMエアチェックのことを思い出したのです。何かキッカケがあったわけではありません。なんとなく薄らぼんやりと思い出したのです。昔使っていたAIWAのラジカセを押入れから引っ張り出し、試しに受信してみるとロッドアンテナでも充分な感度と音質で聞けることが確認出来ました。それからというもの自分でも驚く素早さでもって(笑)FMチューナーと三素子のアンテナ、アンテナを建てるポールなどを買込み、エアチェック環境を整えたのです。僅か二日間の出来事です。
幸いなことにこの時の住まいは5階建てマンションの最上階で周りに高い建物が無い(東京都板橋区に住んでおりました)という好ロケーションでした。ベランダの手摺にポールを縛り付け三素子アンテナを設置、東京タワーの方角へ向けます。充分過ぎるほどの感度です。ヘッドホンで聴いてみてもほとんどノイズが聞こえません。当夜はたまたまN響の定期演奏会生中継がありましたから試しにDATへエアチェックしてみたのですが、素晴らしい音質で録音出来たと思いました。いやあエアチェックって面白いなあ、と私にとっては第二次エアチェックブームが再来したのでした(笑)
今でもたまにエアチェックは行っています。現在の住まいはCATV回線を通してFM放送を受信出来ますのでノイズは皆無。ごく稀に雷か何かの影響で“チリ”“パチ”とノイズが出ることがありますが、ほとんど気になりません。私が主にエアチェックの対象としているのはやはりNHK-FMということになりますが、CD化されていない海外演奏会のライブ録音や各地で催される音楽祭の模様を放送してくれるのは非常に有難く、重宝しています。
今ではDATの代わりにPCのHDDに録音しています。先日紹介したSP盤をファイル化するやり方の応用です。16bit 48kHzでの録音ですと、それほどディスク容量を圧迫しませんし、再生時に24bit 192kHzにアップサンプリングしてやると素晴らしい高品位再生が出来ます。
ミュージックバードが来年を持って停波するそうですし、今後もますますFM放送の果たす役割は大きくなると思っています。クラシック音楽がお好きな方には是非NHK-FMのエアチェックをオススメします。今でもFMは捨てたものじゃないですよ!(笑)
写真は現在当家で活躍中のKENWOOD KT-3080。
その昔、TRIOのチューナーが欲しくてたまらなかったんですけどねえ~
KENWOODブランドになってようやく手に入れたというわけです。
でもやっぱり今でもTRIOのバリコンを使ったチューナーが欲しいですね。
あ~中古漁ってみるかな~(←また家族から白い目で見られそう・・・)