冬休みの宿題その1(SV-23Dの整流管を交換するの巻)
皆様にとって今年が最高の年になりますように!
さて、昨年からの宿題「SV-23Dの整流管の交換」を行ってみました。デフォルトのSOVTEC 5AR4からMullard GZ34への交換です。
SV-23Dは高圧部が露出しているため、ボンネットカバーで安全性を担保してくれているのですが、球交換をする時はちょっと不便ですね。シャーシ内部からボンネットをネジ止めしているのです。ですから球交換などでボンネットを開ける際は、アンプを引っくり返して裏蓋を開け、中からネジを外さなければなりません。普通に考えれば特にどうってことない作業なんですが、球を付けたままアンプを引っくり返すってのが私のような粗忽者にはどうにも心臓によろしくありません。誤って球壊しちゃいそうで怖いんですよね(笑)
Mullard GZ34はJB300Bにも使用しています。この時は整流管を交換した直後はイマイチ違いが判りませんでした。そこで今回は4時間ほどTVの音声を小音量で流し、ちょいとエージングを済ませた後で試聴を行いました。
それでは早速試聴です。まずはアナログから。チョン・キョンファのエルガーVn協奏曲です。指揮はショルティ、オケはロンドン・フィルです(DECCA SXL6842)
う~ん、いいなあ。
スミマセン、音質云々の前にキョンファのヴァイオリンの音に惚れ惚れとしてしまいました(笑)
ついでに書いちゃいますが、私はショルティと言う指揮者がどうしても好きになれません。剛直で健康的な音楽作りをする指揮者なのですが、どうもフレーズの繋がりをブチブチ切ってしまうようなところが耳について音楽に没入出来ないモドカシサを感じるのです。巷間評判が高いDECCAのリング全曲盤も名歌手に救われているとはいえ、あれほどまでに評価が高いのが今ひとつ納得出来ないのです。私はこの全曲盤をCDとLPで所有していますが、ヴィントガッセンのジークフリートやニルソンのブリュンヒルデじゃなければ絶対買わなかったでしょうね。
また余談が長くなりました。スミマセン。
で、音質の方ですが、低域の質感が変わったような感じがします。デフォルトのSOVTECでも重心の低い音が楽しめたのですが、それに重量感が加わったような感じです。また全体にトルクが太くなったと言うか、更に音に張りが加わったような気がします。球面波的な押し出し感を感じます。
個人的にはとても好ましい変化です。SV-23Dはkit LS3/5Aの相棒になっているのですが、このスピーカーが元々持っているポテンシャルを更に引き出してくれているかのようです。ボ~ッと聴いていると後ろのオートグラフが鳴っているんじゃないか、と錯覚を起すような感じです。さらにkit LSがオートグラフのバランスに近づきました。SV-23Dとkit LS3/5Aの組合せは良いですよ。オススメです!
お次はCD。ジョルジュ・プレートル指揮、ベルリン・ドイツ交響楽団の展覧会の絵です(WEITBLIC SSS0111-2)
これも良い演奏だなあ。結構やりたい放題で個性的な演奏です。フレーズの歌わせ方が絶妙なんですよね。あ~こういうの聴いちゃうと他のが聴けなくなっちゃうなあ(笑)
音の全体の感じはアナログ盤を聴いた時と大きく印象は変わりません。更に低域の凄みが効くようにはなりましたが(弦バスのゴリゴリ感が結構出ます)これはLPとCDのメディアと録音の差異のような感じがします。
考えてみれば昨年から整流管の聞き比べばっかりやっているような気がしますが、こういうのはホントに楽しいですね(笑)真空管というデヴァイスを交換することによって、機器から更なる表現力を引き出したり、好みの音に作り変えたり出来ますからね。今年も球漁りに勤しむことにしましょう。しかし、それにしてもNOS球の値上がりには目を疑いますね。数年前にMullard GZ34を購入した時は1万円ちょっとだったのに、今は2万円台後半ですからね。この数年で倍近く値上がりしたことになります。そのうちに「NOS球は遠くにありて思うもの」なんてことになりかねませんね(笑)
明日はいよいよカップリングコンデンサーをJENSENに換装します。
冬休みの宿題第二弾として近日中にレポートしたいと思います(笑)
最後になりましたが、今年も拙ブログをどうぞ宜しくお願い申し上げます。