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ブラームス ドイツ・レクイエム パーヴォ・ヤルヴィ/フランクフルト放送響

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時々、無性に合唱を聴きたくなる時があります。そんな時に聴くのはヴェルディのレクイエムだったりバッハのカンタータだったり、主に宗教曲が多いですかね。歌詞の内容が決まりきっているので訳詞片手に聴く必要もありませんしね。ゆったりと人の声の響きに身を委ねることが出来ます。

今回ご紹介するのはブラームスのドイツ・レクイエムです。パーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送響のものです。以前、アーノンクール指揮ウィーン・フィルのものを取り上げましたが、これに匹敵するほど素晴らしい出来になっていると思います。

指揮のパーヴォ・ヤルヴィは皆様良くご存知のネーメ・ヤルヴィの息子になります。1995年(だったかな?)単身来日、東京交響楽団を指揮してシベリウスの交響曲第5番を聴かせてくれました。素晴らしい演奏だったと記憶しています(確か前プロは徳永二男氏をソリストに迎えてハチャトリアンのコンチェルトだったような記憶があります)私はこの演奏会を聴いておりますが、ハッキリ言って親父(ネーメ・ヤルヴィ)よりも断然才能がある、と思いました。その後の飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍をみておりますと私の感慨もあながち間違ったものじゃなかったかな、なんて思っています。

もうひとつこのCDで特筆すべきは合唱があのスウェーデン放送合唱団なのです。エリック・エリクソンが生み育てたピカイチの素晴らしい合唱団です。この合唱団も実演を聴いたことがあり、ブロムシュテット指揮のN響でバッハのロ短調ミサに出演していたのですが、それはもう素晴らしい響きだったように記憶しています。たった数十人の合唱であのバカデカイだけでどうしようもないNHKホールが鳴るのです。しかもピチーッと合った音程と美しいハーモニー。もうこの世のものとは思えませんでした。神の声と言うものがあるのなら、まさにこれだと思いましたね。それほどまでに素晴らしい演奏だったと思います。合唱を聴いて涙したのは後にも先にもこれ一度だけです。

この両者の共演が悪かろう筈がありません。透き通るような美しい合唱。楽想を深く掘り下げたヤルヴィの表現。どれもこれもがツボに嵌っています。悪いところなど見当たりません。まさにこの曲のスタンダードな演奏と言えるものでしょう。

万人に広くオススメしたい逸品です!


<参考CD>
ブラームス ドイツ・レクイエム Op.45
パーヴォ・ヤルヴィ指揮 フランクフルト放送交響楽団
ナタリー・デセイ(ソプラノ)
リュドヴィク・テジエ(バリトン)
スウェーデン放送合唱団

2009年10月7-9日 フランクフルト・アルテ・オーパーにおけるライヴ録音

Emi Virgin 6286100
by score1204 | 2011-06-22 23:15 | CD(クラシック)

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