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夕陽のギャングたち

夕陽のギャングたち_f0229581_1244930.jpgスミマセン、再び映画ネタです。
セルジオ・レオーネ監督の映画をコンプリしようという目的で購入した一枚。ロッド・スタイガー、ジェームズ・コバーンと言ったアクの強い名優二人が共演した作品です。1971年製作。

まあ、分類上はマカロニ・ウエスタンということになるのでしょうけど、作品の内容としては20世紀初頭、革命時のメキシコを舞台にしたアクション活劇と言った方がスッキリすると思います。伝統的な西部劇の様式美を踏襲しつつもかなり自由にアレンジしていると思われます。

前作の「ウエスタン」同様、2時間30分を超える長尺映画です。しかし最後まで飽きずに観られると思います。また前作に比べると、そこかしこにヨーロッパ的な様式美を感じるシーンもあり、非常に懐の深い作品になっています。

ただ、少し話を詰めすぎの感もあり、人物描写が深彫りされていないところや、唐突な回想シーンの展開にはちょっと疑問符が付くように思われます。

とは言え、これは贅沢な要求の部類で、普通に観る分には最後のENDクレジットが出るまで充分に楽しめると思います。

前作の「ウエスタン」と本作「夕陽のギャングたち」で共通して扱われているテーマは「変わり行く時代に翻弄される不器用な男たち」です。ある者は時代の婀娜花として命を落とし、ある者は(良いか悪いかは別にして)否応無く対応しながら生き長らえる。そんな不器用な生き方しか出来ない人間たちをレオーネ監督は愛情を持って映し出して行きます。明治維新を経験した我々日本人のアイディンティティにも訴えかけてくるテーマは、とても判りやすく、また共感出来るものです。

なかなか良い作品です。是非ご覧下さい。

ちなみに「夕陽のギャングたち」という邦題ですが、作品の内容とは全くと言ってよいほどかけ離れたものです。コレを気にしては作品の本質を見失ってしまいますので、ご覧になられる方は無視して下さい(笑)
by score1204 | 2011-11-19 12:44 | 映画

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