ひと足早いSV-300LBレポート その弐
正月休みを挟んで、都合10日間ほどお借りしていたことになりますね~
ゆっくりと試聴する時間が取れましたので、導入後の使いこなしもある程度見えて来ました。
やっぱり、じっくりと機器と対話するって大切なことですね。
てなわけで、先日の記事を書いた後、出力管をPrime Tube Ver.4、Ver.5、そして真打WE300Bに差し替えて試聴してみました。
まずはPrime Tube Ver.4から
第一印象は「ガッチリした音」です。
音の輪郭がクッキリして、屹立する音像が見えるようです。
グッと音が張り出して来るかのような印象を受けます。
次はPrime Tube Ver.5
Ver.4が前後に拡がる音だとすると、Ver.5は横に拡がる音と云えるでしょうか?
演奏しているステージの感じが非常に良く出ます。
写実的と云えると思います。
こうして聴き比べてみますとVer.4とVer.5の音質差が良く感じ取れて面白いですね。この球、パワーアンプで使っても同じような印象を受けます。また、とても響きの良い球で、倍音感もバッチリ感じ取れますので音に潤いを加えたい場合など良いかも知れません。
さて、真打のWE300Bを投入(^^;;)
これまたガラッと世界が変わります。
投入したWE300Bは2006年の復刻物なんですが、それでもPrime Tubeとはまた違う世界観を感じます。
ギュッと目の詰まった音で、油絵を観るかのような印象です。
また、ドスンと音の重心が下がります。
同じ印象を大橋さん宅で聴かせて頂いた時も感じたのですが、拙宅の環境で聴きますと色彩感が豊かで僅かながら音に軽やかさが加わります。多分、初段管や整流管の違いが音の違いとなって出て来ているのだと思います。とても好きなバランスです。
正直に申し上げて、大橋さん宅でWE300Bを挿したSV-300LBには余り良い印象は受けませんでした。
どちらかと云うとPSVAN300Bを挿したバージョンの方に好感を抱いたのですが、拙宅で聴いた印象ではこれが逆転し、圧倒的にWE300Bの方が良く聴こえました。
先述したように初段管、整流管の違いの他に、室内環境やその他諸々の違い故だと思うのですが、ここまで印象が違って来ると1回こっきりの試聴では判らないことがやっぱりあるんだなあ、と思わざるを得ません。
勿論、試聴することが無意味なことだとは思いませんが、それだけでは判らないこともある、と云うことは憶えておいて良いのかも知れません。
ともあれ、今回じっくりと試聴させて頂いて、この音は拙宅には絶対必要と云うことが判りました。
WE300Bを挿したSV-300LBでLM91A&オートグラフをドライブする快感は何にもまして代えがたいです。ブルックナーの交響曲第5番第4楽章のコラールがこれほどまでに迫真性を持って自宅で再現出来るのですからねえ(^o^)