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カテゴリ:DVD(クラシック)( 5 )

Karajan The Second Life

f0229581_21102822.jpgヘルベルト・フォン・カラヤンほど毀誉褒貶相半ばする指揮者も居ないでしょう。

ただ、それは残した足跡が如何に大きく偉大であったかの裏返しで、批判をしつつもカラヤンの功績そのものを否定することは誰も出来ないでしょう。

このDVDは昨年ドイツで製作されたドキュメンタリーで、カラヤンが残した録音を縦軸に当時のレコーディングエンジニアやプロデューサー、事実上カラヤンが発掘したとも云えるアンネ・ゾフィー・ムターのインタビューを交え、録音芸術と云う側面からカラヤンの業績を俯瞰するものとなっています。

非常に興味深いのは、今まで表に出ることは無かったリハーサル風景やレコーディングスタジオでのエンジニアたちとのやりとりが映像として残されていたこと。これらの映像を見ておりますと、カラヤンが如何に自らの芸術に厳しい姿勢で臨んでいたかが良く判ります。またドイツ・グラモフォンの名エンジニア、ギュンター・ヘルマンスとの電話での打ち合わせの録音などが残されているのはとても驚きました。

カラヤンが好きな方もそうでない方も一見の価値はあると思います。
貴重な映像と証言に彩られたカラヤン像は、今まで数多の論者によって語られてきたものとは一味も二味も違うものとなっております。非常に興味深い一篇でありました。


<参考DVD>
Karajan Second Life

DG Deutsche Grammophon 0734983
by score1204 | 2013-04-05 22:18 | DVD(クラシック) | Trackback | Comments(0)
f0229581_22573982.jpgリヒャルト・ワーグナー畢生の大作「ニーベルングの指輪」をご存知の方は多いと思います。

序夜「ラインの黄金」
第一夜「ワルキューレ」
第二夜「ジークフリート」
第三夜「神々の黄昏」

の四部作に分かれており、全て上演するには15時間以上もかかる長大なオペラ(楽劇)です。

この管弦楽版はニーベルングの指輪全曲からエッセンスを抜粋し、切れ目無く演奏されるよう指揮者のロリン・マゼール自らが編曲したものです。ラインの黄金から神々の黄昏までが、オリジナルの時系列に沿って演奏されます。

さて、この演奏、ベルリン・フィルの合奏能力のみならず、卓越した音楽性で最後まで楽しく聴かせてくれます。しかし、聴きようによっては非常にモノ足らずツマラナイものに聴こえる危険性もあります。

例えば私がワーグナーを聴きたいな、と思うときは必ずと言って良いほど「人の声」を聴きたい時なのです。勿論、ワーグナーの管弦楽そのものも大好きで良く聴くのですが、「指輪」を聴いていてブリュンヒルデやジークフリートのアリアが聴こえて来ないのはとっても物足りないのです。

とは云うものの、この管弦楽版が全く無価値だとは思いません。私のようなクラオタには物足りないかも知れませんが、この管弦楽版を聴いて「指輪」と云う楽劇に興味を抱き、全曲を聴いてみようと思って下さる方も居るかも知れませんしね。そういう意味では、とっかかりとしては聴いてみる価値はあると思います。

しかし、少なくとも「指輪」のライト・モチーフ(主要動機)を知った上で聴いて欲しいなあ。そうすると魅力倍増。初心者でもきっと楽しめると思います。


<参考Blu-ray>
ワーグナー/マゼール編:交響組曲『ニーベルングの指環』
ロリン・マゼール(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

収録:2000年10月17、18日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)

Euroarts 2057607
by score1204 | 2012-10-11 23:26 | DVD(クラシック) | Trackback | Comments(4)
f0229581_2228365.jpg2000年11月26日、東京サントリーホールで行われたヤンソンス指揮ベルリン・フィル来日公演の模様を収めたDVDです。私はこの演奏会の数日後に行われた横浜みなとみらいホールでの公演を聴いています。ちなみに確かこの年の来日公演では指揮をアバドとヤンソンスで受け持っていたような記憶があります。私は世評に反してアバドが大キライでしたのでヤンソンスの公演をチョイスしましたが、チケットは取り易かったですね。比較的安くて良い席が取れました。

さて、このDVDに収録された演奏ですが、やはりベルリン・フィルですね。うねりまくる弦楽器群。咆哮する金管群。ニュアンスたっぷりに聴かせてくれる木管群。どれをとっても素晴らしいです。またショスタコーヴィチのVn協奏曲でのヒラリー・ハーンが素晴らしいこと。同じ演奏を数日後聴いた時は余り印象に残らなかったのですが、サントリーでの公演はこんなに良いものだったんですね。う~ん、こっちの公演を聴きに行けば良かった(今更何言ってんだか 笑)

メインのドヴォルジャーク交響曲第8番もなかなかの名演。終始緊張感が途切れず、最後までハイテンションな演奏を聴かせてくれます。

このDVD、ユーロアーツというEU圏のレーベルから発売されておりますが、映像、音声共公演の収録自体はNHKが行っています。

オススメです!


<参考DVD>
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 2000年東京公演
ウェーバー:オベロン序曲
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ドヴォルジャーク:交響曲第8番
指揮:マリス・ヤンソンス
Vn:ヒラリー・ハーン

2000年11月26日 東京サントリーホールにおけるライブ収録

EURO ARTS 2050448
by score1204 | 2011-03-28 00:02 | DVD(クラシック) | Trackback | Comments(2)
f0229581_21102565.jpg私はホントは筋金入りのブルックネリアン(ブルックナー信奉者)の筈なんですが、当ブログでブルックナーの音楽について書いたことはまだありません。代わりと言ってはなんですが、ブルックナーと同時代にウィーンを中心に活動していたマーラーの記事を書くことが多いですね。マーラー没後100年ということで新譜が多く出る、というのも一因かも知れませんが、またそれらの音盤の中になかなか良い演奏も多くついつい書きたくなってしまうのです。

で、今回ご紹介する演奏は1995年7月8日、大阪のシンフォニーホールで行われた朝比奈隆指揮大阪フィルハーモニー交響楽団のマーラー交響曲第2番「復活」です。ABC朝日放送による収録。この演奏会は私も聴きに行っておりました。もう15年も前の演奏会ですが、こうやって観ますと当時のことが懐かしく思い出されます。

この演奏会は朝日放送が主催していた「朝比奈隆の軌跡」シリーズの当年の第1回目だったような記憶があります。9月にはマーラーの第3番、11月には大地の歌が取り上げられました。またここで紹介する「復活」もこの演奏会の2週間後に行われた大フィル東京定期でも取り上げられました(こちらはPONY CANNYONからCDが出ています)

私は朝比奈/大フィルコンビの「復活」は計3回聴いています。その中でも当夜の演奏会は(正直に書きますが)あまり芳しい出来とは言えません。指揮者は振り間違えるし、オケ側も今ひとつ緊張感に欠ける演奏でした。最悪だったのが第5楽章で金管群が全部落っこちてしまったこと。当DVDでもしっかりと記録されています。練習番号19の8小節前、Pesante(重々しく)から金管群がコラール風の楽句を奏でるのですが、ここで完全に落ちてしまいます。恐らくリハーサルでは指揮者はここを2つ振りにしていたのを本番で4つに振ってしまったのが原因だと思います。晩年の朝比奈さんは良くこれをやらかしてオケを混乱させていました(笑)

余談ですが、このミスの箇所は大阪ローカルでTV放送された時はしっかりと修正されていました。DVDの発売にあたって修正を施さなかった理由は判りませんが、当夜の生々しい記録を残してくれたことはファンにとっては有り難いですね。

ともあれ、最後の合唱の入るあたりで音楽は熱を帯び、結構盛り上がります。元々下手に演奏しても盛り上がるように出来てる曲ですので、余程スカポンタンなことをしない限り救いようが無い、ということにはならないようです。

<参考DVD>
マーラー交響曲第2番「復活」
朝比奈隆指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団
Sop.井岡潤子
Alt.竹本節子
合唱.大阪フィルハーモニー合唱団

1995年7月8日 大阪シンフォニーホール ライブ
TOBU RECORDINGS TBRDVD 1003
by score1204 | 2010-10-03 21:59 | DVD(クラシック) | Trackback | Comments(0)

ユリア・フィッシャー

f0229581_23352513.jpgいんや~びっくらこきました。一人の演奏家が一晩でヴァイオリン協奏曲とピアノ協奏曲を弾くなんて初めて聴きました。二足の草鞋でそれぞれに完成度が高く、ちゃんと自己主張も行っているのですから凄いものです。色物と捉えられても仕方のないパフォーマンスかも知れませんが、これだけ完成度の高い演奏を聴かされたらもう何にも言えません。

この人の演奏はドイツのPentaToneから出ているブラームスのVn協奏曲と二重協奏曲を聴いて好きになりました。私の中で完全に評価が固まっているわけではありませんが、知と情のバランスが取れた美しいVnを奏でてくれる演奏家だと思っています。ヴァイオリンっていいよね、と思わせられる演奏が多いような気がしています。

DVDに収録されている演奏は2008年1月1日、フランクフルト・アルテオパーでの演奏会です。前半がサン=サーンスのVn協奏曲、後半がグリーグのP協奏曲。どちらも素晴らしい演奏です。

CD等の解説を読みますと、8つのコンクールで優勝。そのうち3つがピアノ部門での優勝だそうで、まさに才媛の名が相応しい演奏家ですね。おまけに美人だし(笑)

でもまあ、世の中って不公平ですよね~ ヴァイオリンも一流ならピアノも一流、おまけに美人ときてる。こんな人が世の中に存在するのですから、我々凡人はどうすりゃいいの?って感じですよね。天は二物を与えずなんてぜ~~~ってえウソだ!(←凡人のヒガミ)

ともあれ凡俗の我々にも天才的な名人芸を楽しむことが出来るのですから、嘆く前に良い演奏を堪能することにしましょう!


サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調Op.61
グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調Op.16
ユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー
マティアス・ピンチャー(指揮)
DECCA 0743344

現在(2010/08/06)手に入るのはリージョンコードフリーの輸入盤のみです。国内盤は8月25日発売予定。ユリア・フィッシャーのロングインタビューも収録されていますので、ご興味のある方は国内盤をオススメします。
by score1204 | 2010-08-06 23:37 | DVD(クラシック) | Trackback | Comments(6)

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