scoreのオーディオ&音楽日誌

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カテゴリ:LP(クラシック)( 28 )

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最近、嵌っているLPです。
勿論、昨夜の記事に書いたThorens TD124のシステムで聴いています。

演奏はプラハ弦楽四重奏団。
1956年にプラハ交響楽団の首席ヴァイオリニスト、ブジェティスラフ・ノヴォトニーを中心に結成されたカルテットです。

ドヴォルジャークの曲はどれも耳に馴染みやすい旋律が沢山出て来ます。
それが故に、好楽家の間ではやや軽く見られる傾向も無きにしも非ずなんですが、音楽的な内容としてはとても斬新かつ先進的。決して同時代の作曲家たちの中で劣っているわけではありません。
ただ、前期ロマン派から後期ロマン派にかけて、文学的かつ哲学的な内容が音楽上の表現として用いられている中で、ドヴォルジャークの音楽はそちら方面の表現にはやや欠ける向きがあり、そう云った点を持って内容が乏しいと思われているのかも知れません。

この全集は、ドヴォルジャークの弦楽四重奏曲の全集であるばかりでなく、「糸杉」やワルツ、断章までも収録した完全版とも云うべきもので、非常に盛りだくさんな内容になっているかと思います。
素朴でありながらも雄弁に訴えかけてくるその語り口は非常に魅力的です。
ドヴォルジャークの新世界(交響曲第9番)は聴いたことはあるけれど、それ以外の曲は。。。と云う方にこそ聴いて頂きたい音楽です。

プラハ弦楽四重奏団の演奏も、滋味豊かに、一音一音を慈しむように音にしているようで、演奏者たちがこの作曲家の音楽を演奏することに喜びを見出していることが伝わってくる内容になっています。

是非沢山の人の聴いて頂きたい、幸福感を感じられる音楽と演奏です。


<参考LP>

ドヴォルジャーク:弦楽四重奏曲全集
プラハ弦楽四重奏団

録音:1973-1977年

DGG2740 177


現在手に入りやすいCDは以下のもののようです。

DG COLLECTORS 4631652
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by score1204 | 2015-05-20 21:21 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(2)

モノラル三昧(笑)

今日は普通に出勤でした。月末だったのでそれなりに忙しかったですね。
明日を乗り切れば5連休になりますので、もうひと頑張りです。

と云う訳で、昨夜DL-102をオーディオテクニカの重いシェルに装着して、予想していた以上に私好みの方向に音調が振れたので、帰宅後は昨夜に引き続きモノラル三昧(笑)

何故か旧東ドイツの指揮者、ヘルマン・アーベントロートの演奏ばかりになってしまいました(^^;;
まずは、シューマンのピアノ協奏曲(pf:フリードリヒ・ウィーバー)とチェロ協奏曲(vc:ポール・トゥルトリエ)
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どちらも素晴らしい演奏ですが、個人的にはチェロ協奏曲がオススメ。
トゥルトリエのチェロがほんとに素晴らしい。絶品です。
77年頃の再発盤ですが、音質も良いですよ。


続いてはベートーヴェンの第九。
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こちらも70年代後期の再発盤。音質も演奏も素晴らしいものがあります。
録音は51年頃のはずですが、思いの他細かい音まで拾っており、演奏が細部にまで見通せます。またホールトーンもたっぷり収録されており、当時のドイツの録音技術が如何に優れていたかが良く判ります。
恐らく当時の放送用録音でしょう。ほとんど一発録りだと思われます。


お次はモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」
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滋味深く、じっくりと奏でられるモーツァルトです。如何にもドイツ風。
50年代の演奏ですから、大編成のオーケストラならではの分厚い響きが楽しめます。
今やこういうモーツァルトも聴けなくなりました。
東独エテルナの10inch盤です。

シューマンの交響曲第4番。
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とても勢いのある演奏です。変幻自在に変化するテンポが驀進する推進力のようなものを感じさせてくれます。リピートをちゃんとやってくれているのも個人的には得点高いです(笑)
これも東独エテルナの10inch盤。


いや~モノラルで往年の名演奏を聴くのが楽しくて仕方ないです。
オートグラフの間にポッと浮かび上がる奥行き感のある独特の音場に引き込まれそうになります。
ドッシリと根が張ったような重量感のある音色もめっちゃ好みです。
良い音になってくれて、ほんとに嬉しい今日この頃です(笑)
by score1204 | 2015-04-30 23:10 | LP(クラシック) | Trackback(1) | Comments(2)
いや、全く凄い演奏です。

と、書くと誤解を生みそうですが、聴けば聴くほどその圧倒的な表現力と音楽の美しさ、力強さが伝わって来ます。
表面上は極々オーソドックスな演奏です。特に奇を衒うことなくシュターツカペレ・ドレスデンの美質を活かした演奏が繰り広げられます。

圧巻なのは最終楽章。
大きくはソナタ形式ですが、入念なフーガを軸に音楽が展開し、例のジュピター音型を積み上げて行きます。しかもバッハも斯くやと思わせるポリフォニーが彩りを添え、非常に複雑な音楽になっています。
最後にホルンのffでジュピター音型が回帰してくるところなどは何度聴いても身震いがします。少女マンガチックな表現となってしまいますが、蒼穹をペガサスが駆け抜けて行くような神々しいイメージが思い浮かびます。

ここでもスイトナーとシュターツカペレ・ドレスデンは何も特別なことは行っていません。極めて自然体だと思います。楽譜を丹念に音にすることで音楽そのものに語らせることに終始しています。しかし、そのアプローチが巨大な内容を持つこの交響曲を更に深いものにしているのです。

この曲の美しさ、偉大さを理解して頂くにはうってつけの演奏だと思います。
ご興味のある方は是非どうぞ。
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<参考LP>
オットマール・スイトナー指揮
シュターツカペレ・ドレスデン

モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」 交響曲第41番「ジュピター」

録音:ドレスデン・ルカ教会でのセッションレコーディング 1968年(38番)、1973年(41番)

Deutsche Schallplatten Berlin ETERNA 826465



CD化もされておりますのでご興味のある方はこちらが入手しやすいと思います。
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交響曲第39、40、41番 スイトナー&シュターツカペレ・ドレスデン

Berlin Classics Scha BC1436






        
by score1204 | 2014-04-03 00:00 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(2)
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私がこの偉大な曲に目覚めるきっかけとなった演奏です。このヘンデルの演奏に出会っていなければ、いつまで経っても理解が出来なかったと思います。それほどまでに私にとっては思い入れの深い演奏です。

イダ・ヘンデルは1924年生まれ(1928年と云う説もあり) ポーランドのユダヤ系ヴァイオリニストです。同世代ではジネット・ヌブーやヨハンナ・マルティ等が居ますが、夭折した2人とは違い、ヘンデルは未だに現役で活動しており、つい数年前にも来日してリサイタルを開いていた記憶があります。

私がヘンデルの実演に接したのは1998年、ラトル&バーミンガム市響の来日公演に帯同して際です。この時の演奏はブラームスの協奏曲で、左手のメカニックがかなり落ち、音程が怪しいところも幾つかあったものの、心の有り様がそのまま音楽になっているかのような感じを受け、余りにも深い演奏に身動ぎも出来ずに聴き入ってしまいました。

この無伴奏は1995年に録音されました。この時代にあって敢えてアナログ録音されています。ヘンデルの強い希望だったそうです。音質は暖かみのあるとても聴き易いもので、Hi-Fi調ではなく、やや丸みを帯びたものになっているように思います。

さて、この演奏、なんと云えば良いでしょう?
現代の若いヴァオリニストの演奏と聴き比べをすると表面上は聴き劣りがするように感じられます。
この録音が行われた頃、ヘンデルは既に老境に差し掛かっています。どうしたってテクニックは衰えて来ます。ですが、じっくり聴いていると演奏者のメッセージ(のようなもの)がバシバシ伝わってくるのです。バッハが音楽に込めた心、ヘンデルが演奏に込めた心のようなものがスッと身体に入って来るのです。正直、こんんな演奏は初めて聴きました。

テクニックと云う側面だけについて言えば、現在の若手ヴァイオリニストの方が遥かに良い演奏しています。しかしながら、作曲者と演奏家の心がここまで伝わってくる演奏は、若手演奏家からは聴くことは出来ないと思います。

その楽曲と演奏から何を感じ取るかは聴き手の自由です。是非、この演奏から伝わる思いを受け取って頂きたいと思います。

断言します。素晴らしい演奏です。

この演奏はLP、CDの両方で手に入りますが、現在容易に入手出来るのはCDです。
音質はどちらも良いと思います。余り差は感じません。


<参考LP&CD>
J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ

イダ・ヘンデル(Vn)

録音:1995年9月、11月 ロンドン・アビーロードスタジオ

CD:SBT2090
LP:SBTLP3090
by score1204 | 2013-05-19 23:20 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(4)
今日は午後から選挙へ出掛け(東京は都知事選挙も同時)、その後遅めの昼食を摂って近くの量販店へ。貯まっていたポイントでDVDやBlu-Rayを買い込み夕方前に帰宅。帰宅後、遅い昼寝をしてしまいましたので、あまりLPを聴くことが出来ませんでした。

ボールト指揮ロンドン・フィルによるエルガーの交響曲第2番。
ボールトならではの雄大なテンポによるスケール感豊かなエルガー。かと云って細部の彫琢を疎かにすることは無く、とても神経の行き届いたもの演奏になっていると思います。
同じ指揮者とオーケストラで1番も所有していますが、基本的なアプローチは同じです。またこのLP、ジャケットの絵も素晴らしいですね。
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お次はこれ。
ケルテス指揮ウィーン・フィルのブラームス交響曲第2番。
もうこれは天下の名盤として知られていますね。初期盤はべらぼうな値段がしますが、この第2版はそうでも無く、比較的リーズナブルなお値段になっています。とっても爽やかな感じのする演奏です。比較的中庸なテンポで音楽が流れて行きます。とても聴きやすく、万人にオススメ出来る演奏です。
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今、選挙速報を見ていますが、まあ、予想していた通りの結果ですね。
個人的には第三極がもう少し伸びてくれれば、面白い結果になったと思うのですが。。。
いずれにしろ、大勢は決まった訳ですから、後は実行あるのみ。
より良い社会を目指して働いて頂きたいですね。
by score1204 | 2012-12-16 22:43 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(0)

先日届いたLPから

何枚か紹介したいと思います。

その前に余談ですが、ハンガリーから購入しているこれらのLP。通常の航空便やEMSですと、約1週間から10日間ぐらいで手元の届くのですが、数年に1度は成田の税関で中身を開けて検査されることがあります。その場合はプラス3~4日間ぐらいかかりますかね。先月はほんとに数年ぶりに税関で止められ、手元に届くまで2週間ほどかかりました。税関で開けられると「税関検査のため開封」と書いたシールで開封口を留められていますのですぐに判ります。

今日は久々にオートグラフで鳴らしてみました。

まずはこれ。
オイストラフ指揮モスクワ・フィルによるチャイコフスキー交響曲第6番。ライブ録音。
独オイロ・ディスクが会員頒布用にプレスしたLPのようです。原盤はもちろん旧ソ連のメロディア。
とってもこってりした演奏です(笑)
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お次はこれ。
トスカニーニ指揮NBC響によるレスピーギのローマの松&ローマの祭り。
この盤は英HMV盤ですが、原盤は米RCA。
この演奏はCDでも所有しておりますが、CDよりも音がクッキリする印象でトスカニーニの至芸がダイレクトに伝わって来るような気がします。モノラル盤です。
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次はこれ。
ヴァーツラフ・ターリヒ指揮チェコ・フィルによるドヴォルジャーク交響曲第8番。
とても温かみを感じる演奏です。所々、大胆なアゴーギグを使うところもありますが、曲調に合ったものとなっていますので全く違和感を覚えません。余り使いたくない言葉ですがまさに「お国もの」を演奏している相性の良さを感じます。モノラル盤。
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次はこれ。
ヴァーツラフ・スメターチェク指揮チェコ・フィルによるチェコの作曲家による小品集。スメタナ、スーク、ドヴォルジャークと云った作曲家の小品を集めたLPです。それにしても東欧圏の作曲家は綺麗な旋律を書きますねえ。聴いていて安心感と云いますか、ゆったりのんびり音楽に浸ることが出来ます。1974年録音のステレオ盤。
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また明日も紹介致します。
by score1204 | 2012-12-16 00:15 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(0)
先日購入した中古LPの中の一枚。この演奏は元々モノラル録音ですが、本盤は1974年に東ドイツでプレスされた疑似ステレオ盤です。

疑似ステレオについては賛否両論あります。私もつい数年前までは否定的に捉えておりました。両翼に薄く引き伸ばされた音場は音楽の熱気を削ぎ落し、定位感も感じられず、コクも味も無い単なる出涸らしのように思えました。ただこれはCDでの話。アナログ盤で同じものを聞くと定位感はしっかりあるし、両翼に部厚い音場感が拡がるのを目の当たりにした時は椅子から転げ落ちるくらいビックリしました(笑) 以来、疑似ステレオにネガティブな印象を持たなくなりました。ただ、そうは云ってもやはりモノラル録音はモノラル盤で聞きたいとの思いは未だにありますね。

今回紹介するこの盤も先述したようにコンヴィチュニーならではの部厚い音響絵巻が広大な音場感を伴って楽しめます。
比較的ゆったり目のテンポ。弦楽主体の演奏は決して金管を絶叫させるわけでもなく、神経質な表現にもならず、静かに曲を慈しむように進めて行きます。聞いていてとても幸せな気持ちになりますね。聞き進めて行くうちに、知らず知らずブルックナーの音楽の世界に引き込まれて行きます。

とてもバランスの良い演奏だと思います。すべてのパートに意志が通い、有機的に繋がって聞こえるさまはオーケストラ演奏の良い規範とも云うべきものでしょう。

モノラル録音ではありますが、初めてブルックナーを聴かれる方には是非オススメしたい演奏だと思います。勿論、ベテランリスナーの方々にも。

幸せな気持ちさせられる一枚ですよ。


<参考LP>
ブルックナー 交響曲第7番(ハース版)
フランツ・コンヴィチュニー指揮 ライプチィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

録音:1958年

ETERNA 825060
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この録音は「フランツ・コンヴィチュニーの芸術2」という11枚組CDセットに収録されております。
モノラル盤ですが、演奏と録音は最上。ご興味のある方は是非!
by score1204 | 2012-11-05 23:44 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(4)

先日届いたLPから

先の記事でも書きましたように、今日はお仕事が休みだったので先日届いて未聴になっていたLPを消化しました。その中から良かったものを2枚(2組)紹介したいと思います。

まずはこれ
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オイゲン・ヨッフム指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団のブラームス交響曲全集。
この全集はどの曲も一定の水準を満たした素晴らしいものとなっています。演奏も良ければ録音も良し。特に1番と4番はなかなかの出来で、この全集の白眉とも云える素晴らしいものになっていると思います。

内側に凝縮して行くような激しさの中に、時折ハッとする美しさに彩られる4番。
擬古典的なアプローチを採りながらも、ロマンチックな情感に彩られた1番。

ここらへんの演奏を聴くと改めてヨッフムって凄い指揮者だったんだなあ、と思わずにはいられません。

ちなみに今回手に入れたLPは仏パテ社のプレスですが、音質はなかなかのものがありました。
LPコレクターはどうしてもオリジナル盤を狙いがちですが、本国以外にも良いプレスがあるってことを覚えておいても損は無いと思います。

お次はこれ
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コンヴィチュニー指揮 ライプチィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のベートーヴェン交響曲第7番です。

こちらも素晴らしい演奏です。弦楽主体のカッチリした演奏の中に凄味が効き、中庸なテンポ設定でありながらも驀進する推進力を感じます。ある意味理想的なベートーヴェン演奏だと思います。まさに質実剛健。圧倒的な迫力です。

この曲はもちろんCDでも所有しておりますが、出音の鮮やかさ、音の張り出し方は圧倒的にアナログ盤に軍配が上がります。

オーディオネタですが、私はベートーヴェンやブラームスを聴く際はパワーアンプにSV-91Bを使うようにしています。この両者の音楽はどちらかというとすっきりした響きで音像を楽しみたい、と考えているのです。またSV-91Bの重心の低さがこの曲の素晴らしさに彩りを添えてくれている、思っています。


<参考LP>
オイゲン・ヨッフム指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ブラームス 交響曲全集

録音時期:1976年
EMI C165 2910

フランツ・コンヴィチュニー指揮 ライプチィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
ベートーヴェン 交響曲第7番

録音時期:1960年頃
ETERNA 825416

上記両曲はCD化されたものが、それぞれ全集としてとても安い値段で手に入ります。ご興味のある方は是非ご購入下さいませ。決して悪い買い物にならないと思います。
by score1204 | 2012-10-29 22:27 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(2)
レオニード・コーガンというヴァイオリニストをご存知の方はそう多くないと思います。旧ソ連の出身で、同時期に活躍したダヴィッド・オイストラフの陰に隠れ、今ひとつメジャーに成りきれなかったような印象があります。私個人はオイストラフよりもコーガンの方が断然好みで、メロディアやその他のレーベルに遺されている録音を漁っているのですが、今回ご紹介するのはそんな中の一枚。1974年にマゼールのサポートを得て録音されたブルッフの協奏曲第1番です。
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この演奏をどのように形容すれば良いでしょう。非常に叙情的でありながら、男性的でもあり、内省的でもあり、攻撃的でもある。とても豊かなスケール感は、雄大に拡がるステップの彼方に地平線が揺らめいて見えているかのような、そんな情景が目に浮びます。

コーガンの演奏スタイルはどちらかというと、とてもストイック。求道者のような厳しさを感じます。こんなコーガンの演奏を聴きながら思い浮かべるのは、黒澤明監督の「七人の侍」に出て来る宮口精二演じる「久蔵」です。こんなこと思い浮かべるのワタシだけかな?(笑) 
厳しく、己の腕を磨くことに関しては他の追随を許さない。しかし、根はとても優しい。
なんか、カッコイイですよね。
コーガンの演奏は勿論、カッコイイだけではありません。快刀乱麻を断つが如くの鮮やかな切れ味と、胸の底から湧き上ってくる叙情性が高い次元で融合し、楽曲の美しさと素晴らしさを我々に伝えてくれます。

カップリングのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲も非常に優れた演奏です。どちらかというと女性的な演奏が持て囃される傾向のある曲ですが、コーガンの演奏はとても男性的で雄大なものになっていると思います。この通俗名曲の新たな一面を見せられた感があります。

是非お聴き頂きたい名演です。


<参考LP>
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調

Vn:レオニード・コーガン
ロリン・マゼール指揮 ベルリン放送交響楽団

1974年11月13-15日 ベルリン・グリューネワルト教会におけるセッション録音

キングレコード K15C-9009(国内盤)

※この盤はドイツ、オイロディスク原盤で現在はCOCO73297の品番でDENON(日本コロンビア)からCDが発売されております (つい最近、廉価版として再発売になったようです)
by score1204 | 2012-07-17 23:37 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(4)

モノラルな日

暑くなりましたね~(悲) 暑いのが苦手(と云うより蒸し暑いのが超苦手)な我が家は昨日今日と完全引篭もり状態。折角の休みなのにね~ 何やってんだか?(爆)

と云うわけで、今日は午後からレコード三昧。モノラル盤ばかり聴いておりました。

ムラヴィンスキー/レニ・フィルのショスタコーヴィチ交響曲第11番。西側輸出用のプレス。
この演奏、CD化されたものはイマイチですが、LPはムラヴィンスキーの芸の凄みが伝わります。
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シューリヒト指揮、バックハウスのピアノによるブラームスのピアノ協奏曲第2番。オケはウィーン・フィル。
DECCAの名盤です。金文字LXTの初期盤です。第3楽章の美しさは絶品です。
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こちらは天下の名盤。もう説明不要の1枚ですね。フルトヴェングラー指揮の運命。1947年の所謂、復帰コンサートのライブ録音です。ちなみにこのLP、プレスは60年代ですが、RIAAカーブではありません。恐らくAESだと思います。
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フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルによるフランクの交響曲。銀文字LXTのセカンドプレスです。モノラル録音ですが、非常に細かい音まで拾っており、流石DECCAと思わせられる録音です。勿論、演奏も凄い!
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最後は、こちらも天下の名盤、ワルター指揮ウィーン・フィルによるマーラー交響曲「大地の歌」
金文字LXTの初期盤です。
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う~ん、こうしてモノラル盤ばかり聴いていると、うちのシステムって、そこそこ良い音でモノラル再生してくれるなあ~ 結構、自然に鳴ってくれるんですよね。オートグラフで聴いていると、ビシッとスピーカー間の中央に定位してくれるんですけど、拡がっても聴こえるんですよね。まあ、持ち主の自画自賛なんて当てにならないこと甚だしいんですけどね(爆)

どれもこれも良い演奏で、満足の一日でした。

そやけど、CDよりもLPの方が「聴いた」気がするのはどうしてですかね?
by score1204 | 2012-07-16 23:54 | LP(クラシック) | Trackback | Comments(2)

音楽とオーディオ、その他の日々雑感を気ままに…


by score1204