災害は・・・
これから起こる災害は自然災害ではなく、人的災害です。
外国の報道機関が、日本人の秩序を重んじる行動や、マナーの高さを賞賛していますが、それは表向きの話。実際のところは不安に駆られ不要不急の消費行動に走り、必要なところへ必要なものが届かない事態が進行しています。被災地にいち早く医薬品、食料、燃料を運ばなければならないのにそういった無駄な買占めが物流を混乱させているのです。
また、それらの憎むべき行動を助長しているのが東電の(無)計画停電。これはホントに酷い。やると言ってみたり、やらないと言ってみたり。一体どっちなんだ?いい加減にしろ!と言いたくなります。インフラを守るべく最大限の努力を払って事態をコントロールしていることについては理解出来ます。裏表無い気持ちで頭を下げて努力に敬意を表したいと思います。しかし、計画停電が実施時間30分前にならないと判らない、と言うのはいたずらに社会不安と東電に対する不信感を醸成していることに気が付いて欲しい。我々の努力が一瞬にして水の泡になるってことに気が付いて欲しい。こういう状況下です。我々はみな腹を括っています。
とにもかくにも今は落ち着いて行動しなければなりません。油も食料品も医薬品も日用品もちゃんと備蓄はあります。原発の事故だってきっと何とかなる。日本人はバカではないはずです。世界でも有数の教育レベルの高い国民のはずです。それが第一次オイルショックの再来とも言える無意味で馬鹿げた消費行動に走っているのです。
確かに当社の協力工場も幾つか津波被害に遭い、ラインが全滅。生産再開の目処が立たない、というところもあります。しかし、代替品はちゃんと用意が出来るし、現在最大限の努力を払って別の生産工場を探している最中です。遠くない将来にちゃんと生産は再開出来ます。
今必要なのは不信感や実態の無い不安感ではなく、未来と隣人に対する信頼。そして「思いやり」です。
そして国家、自治体は今こそ我々が進むべき方向性を明確に示して欲しい。この非常時にこそ「国家」が存在している本当の意義を我々に示すべきだと思います。