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scoreのオーディオ&音楽日誌

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NHK交響楽団 第1817回定期演奏会

今シーズンから首席指揮者にパーヴォ・ヤルヴィが就任する、と云うことで、その就任記念公演を聴きに行って参りました。
曲目はグスタフ・マーラーの交響曲第2番「復活」です。

夏前にサントリーホールへ何度か出掛けてから、都心方面にクルマで出掛けることにすっかり慣れてしまったので、今回もクルマで出発。駐車場代金が高く付くのが玉に瑕ですけどね~(^^;;)
開演は18時からでしたので、少し余裕を見て15時過ぎに自宅を出たのですが、途中の中央道で事故渋滞に嵌まってしまいました。なんと、府中バス停付近、調布、高井戸近辺と同じ時間帯に3ヶ所同時の発生したとのこと。
時間に余裕を持って動いて居た為、開演時間に間に合わない、なんてことはありませんでしたが、少し冷や汗ものでした。
渋谷の公共地下駐車場へクルマを放り込み、地上へ出ると、もう目の前が会場のNHKホールです。

なんでもこの演奏会、チケットが早々に完売したとかで、お客さんも大入り満員。
NHKホールの公演では珍しいのではないでしょうか?
それだけ、クラシックファンの期待値の高さが現れている、ということでしょう。

NHK交響楽団 第1817回定期演奏会_f0229581_22523919.jpg


座席は3階席のいつものあたり。
NHKホールではここらへんが一番好きです。
今日、演奏される曲は最後にパイプオルガンが入りますので、ちゃんとコンソールが準備されていました。

いやあ、冒頭からスゴイ気迫です。
中庸なテンポ設定であるにも拘わらず、凄まじいまでの前進する力を感じます。
また、歌わせるところはたっぷりと歌わせ、反面、サッと風のように過ぎ去るところもあったりして、音楽全体にメリハリを付けて行きます。どこを聴かせたいのか、何を聴かせたいのか、全編を通じて明瞭に伝わって来ます。基本的にはマーラーの楽譜に忠実に演奏しているのですが、所々バランスに手を加えたり、細かい表情を付けるなどの手練手管を使い、彩豊かな音楽を紡ぎ出して行く様は素晴らしいの一言。手垢に塗れない、新鮮なマーラー像を描き出して行きます。

第5楽章はまさに圧巻。
第1~第4楽章で、彩豊かに付け加えて来た表情が、ここで一気にに花開くと申しますか、ここに至るまでの全てがこの楽章に凝縮された感があります。
中盤あたりの行進曲で、ほんの僅かにテンポを緩め、かつオーケストラの音量を絞り、トランペットを詠唱風に吹かせるところなどは、今まで聴いたことの無い表現でした。全身の毛穴が開くような感動を覚えました。
終盤の合唱がアカペラ出てくるところなどは、最初は座らせたまま歌わせ、後半になって立たせるなど、ここも楽譜を忠実に再現しております。しかし、このやり方は滅多にお目にかかることはなく、30年程前にマゼールが読響を振って「復活」をやった時ぐらいしか、ワタシも経験がありません(マーラーの「復活」の実演は多分、様々な指揮者とオーケストラで2,30回は聴いていると思います)
ともあれ、ここから音楽は壮麗に盛り上がり、感動的な大団円を迎えます。
いや~、恥かしながら、この楽章の中盤あたりから完全に涙腺が崩壊してしまいました(^^;;)
「復活」はアホな指揮者が下手くそなオーケストラを振っても、それなりに感動してしまう曲ではありますが、これほどまでに全てが揃った演奏者で聴くとヤバイほど感動します。
曲が終わってから暫くの間は、完全に魂が抜けて居ました。
拍手も出来ないぐらいの虚脱状態。
この曲を聴いて、こんなになるなんて、本当に久しぶりです。

演奏時間1時間20分超の大曲です。
全くと云って良いぐらい、時間を感じませんでした。
それ程までに内容豊かで、表現の全てがツボに嵌まっていた、と云うことでしょう。
ワタシが今までに聴いた「復活」の実演の中でも、1、2を争うぐらいの名演だったように思います。
感動的な演奏会でした(^o^)v


次の演奏会は10/24です。
指揮者、オケ共に同じで、曲はショスタコーヴィチのVn協奏曲(Vn:五嶋みどり)、バルトークのオケコン等です。これもめっちゃ楽しみ!!(^o^)
by score1204 | 2015-10-03 23:30 | 演奏会感想

音楽とオーディオ、その他の日々雑感を気ままに…


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